経済・企業THE MARKET

《東京市場》金融政策“ノーマル化”期待で金融株に再評価 藤戸則弘

 長期間継続された日銀の異次元緩和政策の今後の行方に市場の注目が集まっている。昨年12月20日の日銀金融政策決定会合では、突如として「イールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)」における長期金利の変動許容幅をプラスマイナス0.25%から0.5%に拡大し、市場を驚かせた。

 長期金利が急騰したのは当然だが、日経平均株価も12月会合結果の当日は前日比669円安、2.5%急落した。ところが、日銀は今年1月18日の決定会合で、「共通担保資金供給オペ(公開市場操作)」の拡充を発表。国債を担保に金融機関に有利な金利で資金供給することで、日銀以外の国債買い入れを金融機関に促す「甘味料」を付与した。YCC維持のための策といえる。これで長期金利は一時急低下し、日経平均株価は会合当日には前日比652円高、2.5%の上昇と、12月会合とは正反対の展開になった…

残り566文字(全文943文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月9日号

EV失速の真相16 EV販売は企業ごとに明暗 利益を出せるのは3社程度■野辺継男20 高成長テスラに変調 HV好調のトヨタ株 5年ぶり時価総額逆転が視野に■遠藤功治22 最高益の真実 トヨタ、長期的に避けられない構造転換■中西孝樹25 中国市場 航続距離、コスト、充電性能 止まらない中国車の進化■湯 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事