田辺三菱がコロナワクチンで承認取得のカナダ子会社を清算
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田辺三菱製薬は2月3日、カナダ子会社メディカゴの全事業から撤退すると発表した。メディカゴは「植物からワクチンをつくる」とうたい、2022年には世界初の植物由来のコロナワクチン「COVIFENZ」の承認をカナダで取得した。しかし、量産などの問題で発売には至らなかったため、結果的には一つの製品も世に出さずに消えることになる。
メディカゴは「遺伝子導入したタバコ属の葉にワクチン原液をつくらせる」ユニークな技術を持つ。しかし、世界保健機関(WHO)は、たばこメーカーのフィリップモリスが出資していたことを懸念。国際的なワクチン供給枠組みからメディカゴのワクチンを排除する方針を掲げた。同社はたばことは違うタバコ属だと強調したが、WHOの姿勢は覆らなかった。
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週刊エコノミスト
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