経済・企業深層真相

視界不良のキオクシア上場 鍵はNAND市況の底打ち

 キオクシアホールディングス(早坂伸夫社長)の上場が空回りしている。最初は2020年10月の予定だったが延期に。次に21年9月と11月に上場観測が浮上したが実現しなかった。

 22年は年初からNAND型フラッシュメモリーの価格が下降局面に陥り、市況はいまどん底。22年10~12月期に846億円の最終赤字(前年同期は382億円の黒字)を計上。上場時期は一段と不透明になった。

 20年10月に上場を延期した理由が不可解だった。各種報道では、「米政府の規制によって、中国通信機器最大手のファーウェイへの売り上げが見込めないこと」が挙げられた。しかし、上場目論見書では、売上高の10%以上を占める販売先として、米パソコン大手デル、米アップルが記載されているが、ファーウェイは出てこない。当時のNAND市況はコロナ禍の影響を受けながらも堅調に推移していた。延期の真の理由があれば、問…

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週刊エコノミスト

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