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英国をハブとするエアラインが黒字になる陰で名機が早期退役 酒井元実

コロナ禍でヒースロー空港の片隅に放置されていたBAのジャンボ機(2020年5月) 筆者撮影
コロナ禍でヒースロー空港の片隅に放置されていたBAのジャンボ機(2020年5月) 筆者撮影

 コロナ禍からのリバウンド需要で、英国をハブとする航空会社の業績が急回復している。かつて英国のフラッグキャリアだったブリティッシュ・エアウェイズ(BA)をはじめ、スペインのイベリア航空などを傘下に持つ欧州航空持ち株会社インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)が発表した昨年12月期の決算は、最終(当期)利益が4億3100万ユーロ(約620億円)の黒字となり、前年の29億3300万ユーロの赤字から黒字転換した。

 旅客単価をみると前年から11%増えたという。実際にBA、イベリア航空の欧州線に乗ってみると、ビジネスクラスは常に満席状態で、旺盛な需要回復を感じることができる。BAは2020年秋、コロナ禍による低迷から「長距離線の需要は23年まで戻らない」と予測。当時保有していたボーイング「ジャンボ機」31機の早期退役を決定、長期運休を経て姿を消すことになった。

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