《NY市場》金融政策と企業決算をにらんで神経質な相場展開に 橋本真拓
有料記事
利上げサイクルの再加速を一時は織り込んだ金融市場だったが、相次ぐ銀行破綻を背景に、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%の利上げが決定され、利上げ積極姿勢は後退した。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、銀行の貸し出し基準の厳格化は利上げと同等かそれ以上の引き締め効果が見込まれると言及しており、先行きの景気減速が予想される。
しかし、足元の消費動向は堅調に見える。3月の消費者物価指数(CPI)では宿泊や航空費などのレジャー関連項目においては対前月での価格上昇が顕著であり、インフレ減速が十分に進まないリスクはくすぶっている。当局は、景気抑制、インフレ退治と金融システムの安定性のはざまで難しいかじ取りを迫られている。
残り218文字(全文540文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める