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力強い内需の回復が日本株上昇の背景 藤代宏一

 日経平均株価は5月17日、1年8カ月ぶりに3万円台を回復した。基本的な背景には、2022年度決算が投資家の要求を満たしたことがある。加えて、23年度入り以降は日本の内需が底堅さを増していることも見逃せない。4月の景気ウオッチャー調査(5月11日公表)は、内需が力強さを増していることを印象付ける結果だった。

 現状判断DIは54.6で前月比1.3ポイントの改善を示した。先行き判断DIも55.7と同1.6ポイント上昇した。

 双方とも新型コロナウイルスの感染拡大以降の最高水準になり、19年の水準を上回った。生活必需品の値上がりによって家計が圧迫されているものの、人々は消費を優先して力強い。街角景気は大きく改善している。

 現状判断DIを詳しく見ると、家計動向関連が54.9と同1.2ポイント上昇。小売り(53.2)が強さを保ち、飲食(59.9)も活況と言える高い水準が続いている。サービス(59.1)は異例の高水準に達した。

 政策支援によって光熱費が抑えられていることに加え、訪日外客数の回復、各種イベントの再開や制限撤廃もあり、全体として経済活動は回復している。

 企業動向関連は53.2で同2.1ポイント回復し、2カ月連続で50を超えた。製造業(49.6)が小幅に低下したものの、非製造業(56.7…

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週刊エコノミスト

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