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週刊エコノミスト Online 闘論席

日中戦争に置き換えてウクライナ戦争を見通すと 片山杜秀

撮影 中村琢磨
撮影 中村琢磨

片山杜秀の闘論席

「記憶せよ、十二月八日。この日、世界の歴史あらたまる」。高村光太郎が真珠湾攻撃などに始まる対米英開戦に魂を高揚させての詩の一節である。

 高村は例外ではない。日本人の多くが、詩人も小説家も哲学者も含めて、1941年12月8日に興奮した。晴れ晴れとした気持ちになった。

 なぜだろうか。太平洋戦争というと太平洋の覇権をめぐる戦争かと思う。確かにそういう性格もある。が、それだけではない。むしろ日中戦争の延長線上に起きたと理解すべきだろう。

 日本は歴史的に見て、満州を日本の生命線だと主張する。万里の長城の内側にも、しかるべき権利を要求してやまない。そうでないと日本の存亡にかかわると信じている。

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