《東京市場》株価に割安感 業績上方期待も 三井郁男
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米国では金融引き締め長期化により企業業績への懸念や、金利と比較した株式の割高感が意識されている。長期金利と株式益利回りの利回り差は1%程度に低下し、株式の魅力は落ちている。
今回の調整は主に米国の金利上昇が影響したと推測されるが、米国の悪い金利上昇に対し日本の経済の基礎的条件は改善が続いている。企業や消費者のデフレ意識が低下しインフレ意識への転換が進み、賃金上昇を伴う経済の好循環の入り口に立っている。
9月の日銀短観で大企業製造業の業況判断は6月から4ポイント改善しプラス9と市場予想のプラス6を上回り2期連続で改善した。大企業非製造業は経済の正常化にインバウンドが加わり6月から4ポイント改善しプラス27と高水準だ。また2024年3月期の大企業製造業の売上高経常利益率は、9.78%で前回予想から上方修正され企業の稼ぐ力は強まっている。また24年3月期の大企業製造業の想定対ドル為替レートは133.…
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週刊エコノミスト
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