《東京市場》物色動向の鍵を握る個別企業の業績予想 芳賀沼千里
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グロース株かバリュー株か、物色動向を見定めるために金利動向が注目されている。定説では、金利が低下すれば、将来の利益の現在価値が高まるので、グロース株が有利であるとされる。しかし、昨年後半、米国では長期金利が低下する中でバリュー株が上昇した。今年初から金利が上昇し、米IT大手が中心の「マグニフィセント・セブン株」が相場をけん引。定説とは正反対な展開だ。
確かに金利動向とグロース株・バリュー株のリターンには相関がみられる。ただし、景気循環が金利動向と企業業績に同時に影響している側面が大きい。金利が低下する景気減速局面では、競争力の高い製品・サービスや優れた経営を有するグロース株は業績が堅調であり、バリュー株は景気敏感的な業種に多く、業績が悪化することが多い。
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週刊エコノミスト
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