《東京市場》中国株から日本株への資金流入鮮明 秋野充成
有料記事
日経平均株価は昨年末の3万3464円から1月23日の高値3万6984円まで3週間弱で10%以上上昇した。背景には、グローバルマネーの中国株回避による日本株への資金流入がある。
一部報道で、中国国内において日本株人気が加速して日経平均連動ETF(上場投資信託)が、一時売買停止になったとされ、日経平均先物が大きく下落する場面があった。だが、このETFの純資産は135億円程度であり、中国富裕層等の資金が日本株へ流入しているわけではない。
中国景気は昨年夏場の最悪期を脱し、安定化への動きを見せている。しかしながら、中長期的には不動産市場の低迷から、バランスシート不況に入る懸念がある。そのため、中国株市場では海外投資家による資金の流出傾向が続いている。アジアでの海外投資家の資産配分は、従来は中国株の組み入れ比率をベンチマークよりも高くし、日本株の比率を低くする傾向にあった。しかし、昨年からその動きが逆転しはじめた。2014年11月か…
残り525文字(全文943文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める