《NY市場》増加するほどパフォーマンスが低下する指数連動ファンドの皮肉な運命 堀古英司
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米国の株式市場では、全取引に占める指数連動ファンドの割合が30年前は5%程度に過ぎなかったのが、直近では40%近くに上っている。割安・割高の分析をせず、他人が分析した結果である市場価格の割合に応じて投資する指数連動ファンドは、市場に対する影響が小さいうちは、単に他人の分析結果を「タダ取り」できる投資商品だった。しかし市場取引の40%にも上るとなると話は変わってくる。
相対的に株価は、割安・割高の分析の結果よりも、資金流出入の多寡によって形成される度合いが大きくなる。市場がインフレと高金利におびえていた2022年は典型的で、資金の流出によって、個別で見ればとんでもない水準にまで売り込まれる株式が大量に発生した。その結果、直近では、手数料控除後のパフォーマンスが指数連動ファンドを上回るアクティブファンドの割合が50%を超えてきている。指数連動ファンドは増加してい…
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週刊エコノミスト
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