キャンセルカルチャーを正義とする風潮にくみするな 小林よしのり
有料記事
小林よしのりの闘論席
ジャニー喜多川という人物が存在した痕跡まで抹殺した「キャンセルカルチャー」は、次の標的にお笑い芸人・松本人志やプロサッカー選手・伊東純也を選んだ。
伊東には性被害を訴える女性2人が刑事告訴し、伊東はこれを虚偽として逆告訴。日本代表チームからは外されてしまったが、所属するフランスの名門チームには復帰するという。
一方の松本は、現時点で女性から1件の告訴もされておらず、松本が『週刊文春』を名誉毀損(きそん)で訴えている段階だ。文春の記事は女性たちの言い分を記載しているだけで、それが事実かどうかはまだ判断されていない。であるのに、すでに彼の姿はテレビから消え、松本を擁護するような発言すらも憚(はばか)られる状態だ。ものの見事にキャンセルカルチャーの完成である。
残り450文字(全文792文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める