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キャンセルカルチャーを正義とする風潮にくみするな 小林よしのり

撮影 中村琢磨
撮影 中村琢磨

小林よしのりの闘論席

 ジャニー喜多川という人物が存在した痕跡まで抹殺した「キャンセルカルチャー」は、次の標的にお笑い芸人・松本人志やプロサッカー選手・伊東純也を選んだ。

 伊東には性被害を訴える女性2人が刑事告訴し、伊東はこれを虚偽として逆告訴。日本代表チームからは外されてしまったが、所属するフランスの名門チームには復帰するという。

 一方の松本は、現時点で女性から1件の告訴もされておらず、松本が『週刊文春』を名誉毀損(きそん)で訴えている段階だ。文春の記事は女性たちの言い分を記載しているだけで、それが事実かどうかはまだ判断されていない。であるのに、すでに彼の姿はテレビから消え、松本を擁護するような発言すらも憚(はばか)られる状態だ。ものの見事にキャンセルカルチャーの完成である。

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