《穀物》南米豊作で安値低迷 小菅努
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米シカゴ穀物先物相場は、トウモロコシが約3年ぶりの安値となる1ブッシェル=4.2ドル台、大豆が約2年ぶり安値の同11.7ドル台まで下落した。南米産穀物が収穫期を迎えるが、大規模な生産障害の発生は回避された模様だ。特に年初からは産地の気象環境が安定しており、大量の南米産穀物の供給が国際需給を緩めるとの見通しが織り込まれている。これらが安値の相場に影響している。
南米の収穫がこのまま順調であれば、上値の重い展開が続く見通しだ。価格低下でも需要家が米国産穀物に慎重姿勢を見せていることも安値に影響している。農家が安値の在庫売却を渋り始めていることで価格急落リスクは後退しているが、戻りを売られやすい地合いが続く。3月になれば米国の作付け環境にマーケットの関心がシフトしていくため、天候リスク織り込みの可能性には注意が必要だ。しかし、エルニーニョ現象は収束しつつあ…
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週刊エコノミスト
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