《ドル・円》ドル買いで152円超えも 宇野大介
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主要国の金融政策スタンスの違いを用いて、円の弱さについて記したい。
ニュージーランドは雇用や物価上昇率が強いままで利上げの再開検討を視野に入れたままだ。豪州は利下げ開始の時期が切迫しておらず、9月以降か来年と思われ、カナダと英国は7~8月と考えられる。米国とユーロ圏は6月にも利下げを始め、年内3回程度の金融緩和と目されている。こうした並びとなっている。
主要国が複数回、積極的な利上げをした後、今や多くの国が利下げの時期を探る段階だ。それにもかかわらず、日本はマイナス金利政策をやっと解除したが、複数回の利上げを必要とする景気過熱の状況にはない。とはいえ、日本は利上げ局面にあり、円が買われてもよさそうだが、政策金利は0%近辺と低過ぎる上、早くも引き締め局面終盤の状態に置かれている。円は対主要通貨で全面安が継続すると見込まれ、ドル・円相場は1ドル=1…
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週刊エコノミスト
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