《穀物》豊作環境で上値重い 小菅努
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米シカゴ穀物先物相場は、改めて上値の重い展開になっている。5月は穀倉地帯の豪雨で作付け作業の遅れが警戒され、トウモロコシが1ブッシェル=4ドル台後半、大豆が同12ドル台中盤まで値上がりした。しかし、6月は作付け作業が急ピッチで進み、良好な作柄環境が報告され、トウモロコシが4ドル台中盤、大豆が11ドル台まで値下がりしている。
作付けが平年並みペースで終わったことで、6月は上値の重い展開が続く見通し。作況報告の数値も良好で、豊作期待の上値圧迫が続こう。ロシアの降霜被害で急騰していた小麦相場が、米国産冬小麦の収穫開始で急落していることも上値を重くしている。夏の受粉期までは上値の重い展開が続く見通しだが、トウモロコシが4ドル台前半、大豆は11ドル台中盤という安値水準のため、これを嫌う農家の売り渋り傾向が徐々に強まる見通しで…
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週刊エコノミスト
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