経済・企業 深層真相

6四半期ぶりに黒字のキオクシアが秋にIPOか AI需要の拡大継続が鍵

 半導体大手、キオクシアホールディングスの年内IPO(株式上場)が視野に入ってきた。NANDフラッシュメモリーの市況が回復しており、同社は2024年1~3月に6四半期ぶりに黒字(営業利益439億円)を確保。足元では、生成AIの需要の高まりに伴うデータセンター(DC)の建設ラッシュが国内外で続く。DCに設置されるサーバー群に搭載されるメモリーへの需要が旺盛なことが回復の要因だ。

 業績回復を受けて、延期が続いていたIPOが現実味を帯びてきた。複数の業界関係者は、「今年秋にはIPOがあるのではないか」と指摘する。それを先駆ける格好で、同社は6月17日、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行の3メガバンクを主要行とする銀行団から、5400億円の借入金の期限延長と、2100億円の追加融資枠を設定したと発表。銀行団から支援強化を得たことをアピールした。大幅な円安も収益にはプラス…

残り165文字(全文554文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

8月27日・9月3日合併号

鉄道新時代16 コロナ禍前に戻らない 定期外増収で業績回復■梅原淳20 インタビュー 喜勢陽一 JR東日本社長 「鉄道を展開する強みを生かす 一体のまちづくりで価値を向上」22 新幹線網の今後 各路線の延伸見通し不透明 工事停滞に合意形成も難航■佐藤信之25 運賃改定 従来の総括原価方式を見直し新た [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事