新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

週刊エコノミスト Online 闘論席

今こそ変えるべきコメ農政 古賀茂明

撮影 中村琢磨
撮影 中村琢磨

古賀茂明の闘論席

「2024年産米は大幅な値上げか」という嫌なニュース。すでにコメの在庫が減少し、『日本経済新聞』によれば、収穫が早い宮崎県や鹿児島県の早場米は、異例の価格上昇を見せている。このままいけば、24年産米の価格も全般的にかなり上がる予想という。

 異常高温やインバウンド需要の拡大などの要因による在庫減少もあるが、本質的問題は日本の農政だ。米価維持のために、政府は「減反政策」でコメの作付けを削減する政策を続けた。18年の減反廃止後も、全国の主食用米生産量の目安を示し、転作した農家に高額補助金を出して主食用米の生産を抑制した結果、米価は高止まりしている。国民の税金を使って米価を上げるという、庶民から見ると踏んだり蹴ったりのひどい政策だ。

 本来は、生産を自由化し、優秀な農家が価格を下げれば、コメの需要は今より増える。小麦などの輸入農産品が高くなる中で、国産米価格が下がれば庶民の助けになり、輸入代替が進むことで食糧安全保障にも貢献できる。

残り390文字(全文815文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

11月26日号

データセンター、半導体、脱炭素 電力インフラ大投資18 ルポ “データセンター銀座”千葉・印西 「発熱し続ける巨大な箱」林立■中西拓司21 インタビュー 江崎浩 東京大学大学院情報理工学系研究科教授、日本データセンター協会副理事長 データセンターの電源確保「北海道、九州への分散のため地産地消の再エネ [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事