国際・政治 闘論席

自民党総裁選をエネルギー政策視点で考える 古賀茂明

撮影 中村琢磨
撮影 中村琢磨

古賀茂明の闘論席

 自民党総裁選挙が心配だ。9月27日の投開票では一度で決まらず、決選投票になるだろう。そこでは国会議員票が367、都道府県連の地方票が47。国会議員票が圧倒的に多い。各候補は、国民世論より国会議員の大勢に従って議員票を集めようと考える。

 その弊害が原子力政策の論戦に出た。石破茂元幹事長だけは原発依存度引き下げをうたうが、他は軒並み原発推進。脱原発派の河野太郎デジタル相や小泉進次郎元環境相までも推進派に変節した。

 原発よりも再生可能エネルギーと蓄電池を組み合わせた安定電源の方がコストも安く、原発より安全、クリーンでしかも安全保障上も有利だという認識が世界の常識だが、日本ではそれが通用しない。

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