金融庁、遠藤新長官への期待 地域金融に「優しい」は禁物=浪川攻 スバリ!地域金融 第1回
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金融庁の新体制が動き出した。3期にわたって、長官を務めた森信親氏に代わって、金融行政のトップを任された遠藤俊英氏=写真=がいかなるビジョンを描き出し、新時代の金融を構築していくのか。いま、金融業界関係者は固唾(かたず)をのんで見守っている。
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麻生太郎金融担当相は遠藤新長官について「森前長官よりも優しいのではないか」という遠藤評を語ったと言う。確かに、トップダウン的に劇的な金融改革を主導してきた森前長官には「コワモテ」というイメージが強かった。それに対して、遠藤長官は「周囲の話をじっくりと聞いて動き出す」(金融庁関係者)と言われ、その分、「コワモテ」ぶりは薄まるということかもしれない。
だが、果たして、現実の金融行政のグリップとなると、どうなのか。結論を急ぐと、森前長官よりも遠藤新長官のほうが厳しいと筆者は見ている。なかでも、地域金融、あるいは、地域金融機関という分野では、むしろ、遠藤体制のほうが民間にはシビアになるように思える。
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週刊エコノミスト
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