常陽銀行の「ものづくり支援」 強みを1行に集約しデータ蓄積=浪川攻 スバリ!地域金融 第3回
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地銀有数の実力派、常陽銀行が独特の「ものづくり企業支援」を開始した契機は2008年のリーマン・ショックだった。茨城県は農業県であると同時に産業県でもある。県内には超大手製造業の下請け企業が集積し企業城下町を形成。そこに金融危機が直撃。「中小企業は軒並み苦しみ、従来と異なる支援が必要となった」(池田重人・執行役員地域協創部長)。
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支援とは販路開拓である。翌09年には地元製造業と大手企業をマッチングさせる大規模商談会を開始。ところが、農産物商談会では成約が目白押しだったにもかかわらず、製造業では期待外れの結果に終わった。
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