チャイナウォッチ 模倣大国から知財大国へ 先行技術狙う日本企業=真家陽一
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米トランプ政権は7月6日、ハイテク製品を中心とした中国からの輸入品に追加関税を課す制裁措置を発動した。この背景にあるのが、知的財産権の侵害だ。日本企業にとっても共通の課題であり、日本貿易振興機構(ジェトロ)が3月7日に公表した「日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」によれば、海外ビジネスを行う上での課題の中で「知的財産権の保護に問題あり」と回答した企業の割合は、国・地域別では中国が40・5%と最も高い結果となった。
また、中国に進出する日本企業で構成する中国日本商会が2010年から発行している『中国経済と日本企業白書』では、知的財産権が常に共通課題となっている。白書は直面している課題解決のための建議を中国政府に対して取りまとめたものだ。6月20日に発行された18年版では「模倣巧妙化」を取り上げ、「保管・輸送時にはノーブランドもしくは別ブランドにしたり、摘発執行機関の勤務時間外である夜間や休日に生産、輸送、販…
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週刊エコノミスト
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