経済・企業学者が斬る・視点争点

奨学金の延滞防ぐ仕組みづくり必要=平田英明

    延滞に頭を抱える日本学生支援機構
    延滞に頭を抱える日本学生支援機構

     10年前に閣議決定された教育振興基本計画では、「資源の乏しい我が国では人材への投資である教育は最優先課題」であり、「発展の礎となる未来への投資であることを踏まえ、欧米主要国を上回る教育の内容の実現」が必要ゆえ、「教育の機会均等の観点から、奨学金事業等を推進」するとしている。

     そして、2016年度時点で、大学生2・6人に1人が、独立行政法人の日本学生支援機構(JASSO)の奨学金の利用者だ。奨学金には、返還が必要な貸与型と、不要な給付型がある。ここでは、機構の利用者を含む私のゼミ生との共同研究をベースに、奨学金の大半を占める貸与型の課題について考えてみたい。

     機構は奨学金の貸与と返還金の回収を行う。奨学生と呼ばれる利用学生の目線に立つと、貸与とは借り入れ、返還金の回収とは返済に相当する。とはいえ、通常の個人向けの銀行貸し出し(例えば、住宅ローン)の借り入れや返済とは異なる点が三つ挙げられる。

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