N.Y. 世界最大級の刑務所閉鎖 「地域密着型」新設へ=冷泉彰彦
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ニューヨーク市ブロンクス区のライカーズ刑務所は、イースト川に浮かぶライカーズ島全体を施設としている。本土とのつながりは橋1本のみで警備しやすく、1932年に刑務所が設置された。収容されているのは逮捕後、判決が確定していない容疑者や被告、1~2年の禁錮刑受刑者ら約8700人で、世界最大規模の矯正施設だ。2027年に閉鎖することが決まっており、同市のデブラシオ市長は8月15日、代替となる刑務所を市内4区に建設する方針を発表した。
同刑務所閉鎖の背景には、収容者が定員5000人を大きく超え、収容者への処遇悪化などの人権問題や、刑務官の劣悪な労働環境の問題などがある。これらの解決を図り、刑務所を四つに分散して定員を減らす。また新たな刑務所は賃貸アパートや商店などとの複合建築物として「人間性の感じられる」環境にするという。
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