経済・企業エコノミストオンライン

会計実践レッスン 現金裏付けなき利益山盛り ダイエット必須の「ライザップ」=細野祐二

積極的なM&Aを仕掛けるライザップの瀬戸健社長(左)と新たに加わった松本晃最高執行責任者
積極的なM&Aを仕掛けるライザップの瀬戸健社長(左)と新たに加わった松本晃最高執行責任者

 企業の不正会計、粉飾を探るうえで、私が注目するのは企業の現金流出入を示す「キャッシュフロー(CF)計算書」と「損益計算書」を活用する手法である。営業活動から発生する営業CFと当期純利益を比較することで、現金の裏付けのある利益かどうかを確認できるからだ。

営業CF<純利益 は要注意

 当期純利益と営業CFの関係を示すと、下図になる。

 当期純利益(1)は、営業CF(2)から生産設備の減価償却費や売り掛け債権の貸し倒れ引き当て損(3)と有価証券評価損や棚卸し資産評価損などの資産負債評価損(4)を差し引く一方で、増収となった場合の運転資金の増加(5)を加えて算出する。

残り4023文字(全文4305文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事