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ミャンマー 世界遺産狙う遺跡都市 修復めぐり各国が火花=斉藤真美

 2年前に大規模な地震が発生したミャンマー中部の遺跡都市バガン。ユネスコの世界遺産登録に正式に名乗りを上げたのを機に、各国が相次いで遺跡修復に支援の手を差し伸べている。晴れて世界遺産となった際に、自国の修復技術を世界に発信するためだ。

 支援する6カ国の中でも最も幅をきかせるのが、インドと中国。拠出する資金額も大きい。2大国が修復を手掛ける2カ所の大型寺院は、中心地で向かい合ってそびえ立つ。地元では「寺院が舞台の中印競争」と揶揄(やゆ)する声もある。

 中国、インドよりも小規模な2寺院で支援する日本は、地味ながらユニークな取り組みに注目が集まる。現場で指揮に当たる東京文化財研究所の前川佳文研究員によると、バガンの寺院は軍政時代の無理な修繕で欠損した壁画に素人の仏画が描き足されており、汚染した河川水を使った漆喰(しっくい)は寺院を支える強度を既に持たないという。

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