5Gに向けて進化するプリント配線板=津村明宏 電子 デバイスの今/19
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20年に1兆8000億円市場に
第5世代(5G)移動通信システムの導入が世界で始まろうとしている。私たちが現在スマートフォン(スマホ)などの無線に使っている通信システムは4G(またはLTE)と呼ばれているが、5Gはその次世代規格にあたり、いま世界で規格の詳細を固める作業が進んでいる。どの周波数帯を使うかといった詳細が決まるのはこれからだが、日本では6ギガヘルツ以下と28ギガヘルツ帯を活用することが検討されており、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに合わせて商用サービスが開始される見込みとなっている。世界の通信事業者の中では、19年に一部の商用サービスを開始しようという動きが活発化しており、事業化に向けた競争が熱を帯びてきている。
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5G通信が導入されると、端的に言うと、ネットワークの通信速度が速くなり、大量のデータをやり取りすることができるようになる。5Gは現行の4Gより通信速度が100倍速くなり、基地局一つ当たりに接続できる機器の数も増え、信号の遅延時間も4Gの10分の1に短くなるといわれている。具体例を挙げると、2時間の映画を約3秒でダウンロードできたり、ロボットをタイムラグを感じることなく遠隔操作できるようになる。I…
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週刊エコノミスト
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