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JALの格安航空参入 長距離LCCは前途多難=杉浦一機

今年の夏の航空業界を揺さぶったのが、日本航空(JAL)による中長距離路線の格安航空会社(LCC)への進出表明だった。7月31日に100%子会社の準備会社「ティー・ビー・エル」(TBL)を資本金4億9000万円で設立し、社長にはマイレージ事業部長だった西田真吾氏を起用した。西田氏は、社内で「JALらしくない異色のキャラクター」と評される。JALとは違うLCCの新たなブランドを立ち上げ、他業界にも広く出資を呼びかける予定だ。

 これまでのJALは、「大切なことはフル・サービス・キャリア(FSC、さまざまなサービスを提供する従来型の航空会社)としてのサービスに磨きをかけること」(植木義晴会長など)との発言を繰り返し、豪カンタス航空と合弁によるジェットスター・ジャパンの経営にも消極的だったので、唐突感は否めない。

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