経済・企業深層真相

バイオベンチャーのテラ 株式売却で社長を解職

 バイオベンチャーのテラ(新宿区)が異例の社長交代劇に揺れている。同社は9月13日、創業者で代表取締役社長の矢崎雄一郎氏を解職、代表権のない取締役とし、遊佐精一副社長を代表取締役社長とする人事を発表した。

 今年7月、矢崎氏が保有する同社株70万株を売却しながら報告していなかったことが発覚。8月に第三者委員会を設置し、調査を進めていた。

 第三者委員会の報告書によると、矢崎氏はテラが取引先医療法人から債権を回収するため、医療法人にテラの株式売却資金を実質的に提供し、資金繰りを助けていたという。インサイダー取引により利益を得る意図はなかったものの、株式売却の事前申請および報告を怠るなど、コンプライアンス意識の欠如があったと報告書は指摘。あわせて調査前にLINE(ライン)の履歴を消去するなど、矢崎氏が非協力的な態度だったことも明らかに…

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