週刊エコノミスト Onlineグローバルマネー

米国株「不均等成長」の株高のうたげも終焉へ

遠くにエンディングベルの音が聞こえる……(ニューヨーク証券取引所)(Bloomberg)
遠くにエンディングベルの音が聞こえる……(ニューヨーク証券取引所)(Bloomberg)

 過去最高値を更新する米国株。投資家は再びリスクに無頓着となり、株式市場の恐怖指数も低下、高リスク債券であるハイイールド債と国債とのスプレッド(利回りの差)も2008年の金融危機前の水準まで低下した。日本でも東証1部の株式時価総額が国内総生産(GDP)の120%を超え、1989年のバブル期以来の高水準となった。

 しかし、企業収益の好調を背景とした日米株高のうたげにも、遠くにエンディングベルの音が聞かれるようになった。人為的で危うい「不均等成長」の限界を示すベルの音だ。日米の株高のうたげは、ともに不均等成長という不安定なバランスの下で企業が利益を拡大することで実現している。米国は財政赤字拡大で成長を高め、その中で金融政策を引き締めに転換した。

残り797文字(全文1121文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

6月20日号

日本株 沸騰前夜14 東証新指数「トヨタ外し」が好材料 新NISA控え先回りする外国人■浜田健太郎/和田肇17 インタビュー 草刈貴弘 カタリスト 投資顧問ファンドマネジャー18 バフェット氏の商社株買い 総会で「さらなる投資」に意欲■尾藤峰男20 CFOに聞く1 インタビュー 鉢村剛 伊藤忠商事副 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事