熱狂は去り、悲観主義へ回帰するユーロ
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欧州連合(EU)崩壊の危機が再燃している。イタリア政府は2019年の財政赤字をGDP比2・4%に設定することで合意したが、これに対してEU首脳が懸念を表明した。これはEUの財政ルール「赤字3%未満」こそ守られているが、前政権がEUに対して約束した「21年までに財政黒字0・21%」という目標から大きく後退するというのがその理由だ。
市場もイタリア国債下落(金利は上昇)、ユーロ下落、欧州株下落のトリプル安で反応。ドイツ10年国債金利が0・5%程度で落ち着いているのに対し、イタリア10年国債は3・4%にまで上昇している。またEU圏の株価は全般的に頭打ちとなっているが、イタリア株はドイツ株に対してさらに弱くなり続けている。
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週刊エコノミスト
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