「米長期金利上昇は一時的」に合理性=真意一到
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米国長期金利の上昇傾向が続いており、米国株式市場にも悪影響が及んでいる。10年国債利回りは8月24日の2・81%を底に、10月には年初来の高値水準だった3・1%も超え、一時は3・24%に達した。1カ月半で0・43%もの大幅上昇だ。債券市場では、長期金利の上昇傾向は今後も続くと予想する「弱気派」と、上昇は一時的だとする「強気派」に真っ二つに分かれている。
長期金利は、期待インフレ率と実質金利に分解される。市場が織り込む期待インフレ率をモニターする指標として、ブレーク・イーブン・インフレ(BEI)率がある。これは、同年限の物価連動国債利回りを実質金利として、国債利回りからそれを差し引くことで算出される。8月24日の10年債2・81%の時のBEI率2・10%に対し、過去最高の3・24%の時のBEI率は2・17%で、わずか0・07%の上昇にとどまる。
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週刊エコノミスト
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