週刊エコノミスト Online特集

ルポ 武蔵小杉、タワマン街の憂鬱

武蔵小杉駅周辺の主なタワーマンション
武蔵小杉駅周辺の主なタワーマンション

マンションが危ない! ルポ 武蔵小杉(川崎市) タワマンの街が抱える憂鬱 人口増に追いつかないインフラ=小島清利

 川崎市中原区の武蔵小杉駅周辺は、200メートル級の高層マンションをはじめ、十数棟のタワーマンションが林立する。渋谷駅や新宿駅、品川駅、横浜駅へいずれも1路線で行ける利便性の高さで、子育て世代を中心に人気を集めてきたエリアだ。しかし、通勤ラッシュの過密や保育園の不足などインフラ整備が追いつかない現在でも、人口増に歯止めがかかる気配はない。急速に進む開発のひずみがあらわになった武蔵小杉駅周辺をルポした。

 武蔵小杉駅周辺は、もともと京浜工業地帯の一角として、工場や社宅が集積していた。再開発計画が持ち上がったのは約30年前。1988年に「再開発地区計画制度」が創設されたことが発端だ。川崎市の中央部に位置し、JR南武線、東急東横線・目黒線が交差する交通結節点。市政運営の基本的な方針である「川崎市総合計画」でも、魅力あふれた広域拠点の形成を図る地区として重要な位置づけだった。

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