米シアーズ破綻 一世風靡した名門小売りの興亡 80年代に総合量販店の時代は終わった=鈴木孝之
有料記事
米小売り大手シアーズ・ホールディングス(HD)は10月15日、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請した。負債総額は約113億ドル(約1兆2000億円)。
19世紀末に通信販売からスタートした同社は、その後全米に店舗展開し、自社開発のプライベートブランド(PB)で一世を風靡(ふうび)した。米国人にとって「なくてはならない小売業」だった。
しかし、大企業病の例には漏れなかった。革新性を失うと同時に、アマゾン・ドット・コムに代表される新興ネット企業との競争激化で、ここ数年は経営不振にあえいでいた。かつては日本の流通業界のお手本とされた名門小売業の興亡は、教訓に満ちている。
残り4348文字(全文4644文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める