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景気を圧迫する世界の「トランプ化」

国際通貨基金(IMF)は2018年、19年の世界経済の成長率を下方修正した(Bloomberg)
国際通貨基金(IMF)は2018年、19年の世界経済の成長率を下方修正した(Bloomberg)

「米国第一主義」のトランプ政権に加えて、ブラジルでも極右で「ブラジルのトランプ」といわれるボルソナロ大統領が誕生した。欧州大陸でも極右政党が勢力を強め、世界的に排外主義、自国第一のトランプ化が広がっている。そしてこれが世界経済に次第に重しとなりつつある。

 オランダ経済分析局がまとめる「実質世界輸入」をみると、今年8月には前年比2・6%の伸びとなり、このところ世界貿易は減速気味となっている。一方、国際通貨基金(IMF)が10月に改定した世界経済見通しでは、今年、来年の世界成長率をともに3・7%とし、いずれも今年4月の見通し3・9%から0・2%引き下げた。

 世界経済が順当に成長している下では、一般に世界貿易(実質世界輸入)の伸びは世界の成長率を約1・5倍程度上回っている。例えば世界の成長率が3・7%なら、世界貿易の伸びは5・5%前後になっているのが通例だ。しかし、今日の世界ではこの伸びが逆転し、世界貿易の伸びが世界の成長率を下回っている。

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