国際・政治グローバルマネー

米中摩擦は中間選挙後も収束せず

米中の外交・安全保障対話でも、対立構図は変わらず(Bloomberg)
米中の外交・安全保障対話でも、対立構図は変わらず(Bloomberg)

 米中間選挙はトランプ大統領にとって勝利に等しい内容だった。下院こそ民主党に奪還されたが、事前予想ほどの大敗ではなく、与党が敗れがちな中間選挙においてはむしろ大健闘と言ってよい。若年層の反トランプ派が投票率を押し上げたが、「誰に投票したかを知られたくない隠れトランプ派」の増加が、その勢いを削(そ)いだという構図が透けて見える。

 共和党は上院と主要州知事選(フロリダ・テキサスなど)で勝利し、トランプ大統領は2年後の再選に弾みをつけた。予算では民主党との妥協が不可欠だが、外交はその必要はない。中国・ロシアなどに対する厳しい態度も、これまでと変わらないだろう。

残り792文字(全文1072文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事