特報:中国共産党は孟CFO逮捕を知っていた?=田代秀敏
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中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・最高財務責任者(CFO)が米国の要請でカナダで逮捕されたことが報じられた翌日の12月7日、中国株が急落した。一時停戦と見られた米中貿易摩擦の再燃が懸念された結果だ。日本政府も名指しこそしないものの、ファーウェイと中興通訊(ZTE)の製品を安全保障上の懸念が指摘されることを理由に事実上排除する方針を固めたことが、同日の話題になった。しかし、米中双方の動きを丹念に追跡すると、中国共産党は孟CFO逮捕を事前に合意していた可能性が浮上する。
孟CFOが逮捕されたのは、アルゼンチンのブエノスアイレスで米中首脳会談が行われた12月1日。カナダのバンクーバーで、米国政府の要請を受けたカナダ政府によって逮捕された。逮捕容疑は発表されていないが、米司法当局がファーウェイについて、対イラン経済制裁を回避する金融取引に関与した疑いで捜査しているとの報道もある。
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週刊エコノミスト
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