巨額赤字でGE解体の可能性も=小田切尚登
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GEが10月30日に発表した2018年7~9月期の決算は、最終損益が228億ドル(約2兆6000億円)の赤字となった。17年10~12月期にも保険事業の評価損計上で98億ドル(約1兆1000億円)の赤字を計上している(図1)。時価総額はピーク時の約1割に縮小し、低迷にあえいでいる。
米国製造業をけん引してきたGEは、「伝説の経営者」と言われたジャック・ウェルチ元CEO(最高経営責任者)が20年間権勢を振るい、米国の上場企業最高の株式時価総額を達成。01年にジェフリー・イメルト氏がCEOに就任した。
しかし、名門企業の牙城が音を立てて崩れ始めている。米格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とムーディーズ・インベスターズ・サービスは今年10月、GEの長期債格付けをそれぞれ上から8番目のトリプルBプラスとBダブルA1に引き下げた。
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週刊エコノミスト
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