週刊エコノミスト Onlineワールドウオッチ

大連 中欧鉄道の貨物量が5年で10倍 一帯一路で成長期待=匂坂拓孝

 習近平国家主席が9月末に中国東北3省を視察した際、東北振興の重点の一つとして、「一帯一路」構想の推進を挙げた。これに先立ち、遼寧省政府は8月27日、全国初となる「遼寧『一帯一路』総合試験区建設全体計画」を公布。中国、北朝鮮、日本、韓国、ロシア、モンゴルの6カ国による「北東アジア経済回廊」の共同での建設や大連自由貿易港の創設、中欧鉄道のさらなる整備などを重点目標に掲げた。

 中国東北地域随一の貨物輸送量を誇る同省の大連港では、欧州向け中欧鉄道の活用が進んでいる。当地報道によると、昨年大連港から中欧鉄道を活用して輸送された貨物本数は438本を数え、2017年の輸送量は3.5万TEU(貨物量の単位)で、5年で10倍以上となった。現在、大連港からは、モスクワ、スロバキアへの往路路線のほか、ロシアのノボシビルスクから大連港への復路路線など計7路線がある。当地企業からも、海上…

残り234文字(全文621文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事