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月周回、火星も視野 民間ベンチャー参入の宇宙観光 課題は有人輸送技術の確立=佐藤将史

(出所)編集部作成 写真はBloomberg
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 現在、宇宙ビジネスの世界市場は約37兆円規模と言われ、その8割を衛星関連が占めている。宇宙ビジネスは政府主導の宇宙開発に民間企業が協力する官需ビジネスが主流だが、近年はスタートアップ企業による民間主導の宇宙開発やサービス利用が拡大する「ニュー・スペース」と呼ばれる潮流へと移りつつある。その中で拡大が期待される分野の一つが、宇宙観光だ。

 2018年9月、ネット通販サイトZOZO(ゾゾ)の前沢友作社長が宇宙ベンチャー、米スペースXと月周回旅行の契約を結び世界の注目を集めた。前沢氏は、23年にスペース10の世界最大級のロケット「スターシップ(BFRから改称)」に搭乗し、約1週間かけて地球と月を往復する。世界的に著名なアーティスト6~8人を同乗者として招待し、その経験を作品制作に生かしてもらう「ディア・ムーン計画」を発表した。

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