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米中貿易「一時休戦」の落とし穴

「中国製造2025」の実現を目指し、中国は経済の高度化に取り組む。(Bloomberg)
「中国製造2025」の実現を目指し、中国は経済の高度化に取り組む。(Bloomberg)

 12月1日にアルゼンチンのブエノスアイレスで行われた米トランプ大統領と、中国の習近平国家主席の会談で、米中貿易戦争が一時休戦となった。中国は新たに1兆2000億ドル(約134兆円)の輸入プランを提案し、市場には安ど感が広がり、いったんはリスク投資が戻り、人民元相場も急回復した。ところが、中国の輸入拡大策は、米中経済どちらにも負担を与える厄介な約束といえる。

 トランプ政権の狙いは、中国の対米黒字を減らすことではなく、これを盾にして中国が進める「中国製造2025」などに象徴される経済の高度化、経済覇権を抑制することにある。具体的には、知的財産権の侵害、技術の強制移転、国有企業への補助金やサイバースパイの中止を求めている。

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