ドル・円 世界経済減速98円台も=宇野大介
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2019年のポイントは、米国経済の減速や米中貿易戦争のノイズ拡大、そして日本の政治不安定化のリスク顕在化と見る。日本・欧州・中国の順で経済はピークアウトしており、世界経済減速の素地が形成されている。米国だけが独り勝ちと言われてきたものの、追加の財政政策は想定しづらく、今後は減税など財政政策の効果剥落を受けて米経済も減速するだろう。同時に継続的な政策金利の利上げは難しくなり、年末に向けては利下げ余地を探る場面もあるかもしれない。
また米中貿易戦争は通貨安戦争にステージを移すこともあり得る。そもそも両国の覇権争いが本質論であり、いさかいごとは世界経済にダメージを与える。世界経済のパイが縮小すると、米中のみならず、どの国も自国通貨安にして他国の需要を獲得すべく動いてくるだろう。
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週刊エコノミスト
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