経済・企業学者が斬る・視点争点

アメーバ経営、理念が不可欠=澤邉紀生

    JALが再上場。通知書を手に笑顔の稲盛和夫名誉会長(中央)=2012年
    JALが再上場。通知書を手に笑顔の稲盛和夫名誉会長(中央)=2012年

    意欲ある人が活躍できる場を

     日本資本主義の父といわれる渋沢栄一が、「道徳」と「経済」を両立させることができるという信念を持っていたことはよく知られている。経営哲学者の田中一弘氏は「渋沢栄一の道徳経済合一説からみたフィロソフィとアメーバ経営─公益と私利の両立をめぐって」(アメーバ経営学術研究会編『アメーバ経営の進化』収載)で、渋沢の「道徳経済合一説」と京セラのアメーバ経営が根底において共鳴していると指摘する。

     田中氏によれば、渋沢の考え方とアメーバ経営は、「道徳と経済、全体の利益といった、一見矛盾しそうな要素が両立するという考え方」において共鳴している。道徳なくして経済なく、経済なくして道徳なしである。この点では、経済学の祖であるアダム・スミスとも共通する。

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