米国編 ねじれ議会 政権との対立先鋭化 予算審議、景気に影響=中岡望
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現代史で最も重要な中間選挙と呼ばれた2018年11月の中間選挙。下院では民主党が多数派を奪還し、上院は共和党が過半数を維持する「ねじれ議会」となった。だが、オバマ政権の3年目から4年間、ねじれが続き、最後の2年間は野党が議会多数派となるなど、過去にも起きている。
ただ今回生じたねじれ議会は、従来とは様相が異なる可能性が出ている。トランプ政権は、医療保険制度、環境や労働の規制といったオバマ政権の成果をことごとく覆しており、下院の多数派となった民主党は、その反動からかつてないほどトランプ大統領との対決姿勢を見せており、激しく対峙(たいじ)することは避けられない。
中でも初当選した民主党議員の多くは、よりリベラル色の強い進歩派だ。トランプ政権のみならず民主党指導部にも批判的で、下院民主党で100人を超える。下院の主要委員長ポストを要求しており、司法委員会ではトランプ大統領のロシア疑惑だけでなく、20年大統領選をにらんだ弾劾決議につなげる可能性もある。
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週刊エコノミスト
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