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非正規に薄い出産・育児支援 男女の結婚への意欲削ぐ原因に=永瀬伸子/29

 今回は、非正規雇用の女性の家族形成・出産の課題を述べる。

 前回、正社員女性の第2子出産問題を論じた。この層については、育児休業制度、育児休業給付、育児短時間勤務など出産をめぐる国の制度が大きく改善している。この結果、2017年には第1子を持つ大卒女性の約半数が正社員の仕事を続けるようになっていること、一方で第2子を授かるに至らない人が増えていること、そして第2子には父親の育児分担がどうしても必要であることから、企業風土変革の必要性を指摘した。

 ただし、こうした政策は主には正社員しか享受できていない。未婚期に非正社員として働く女性が高卒層や短大・専門学校卒層に大幅に増えているにもかかわらず、支援の手は及んでいない。未婚期に正社員でなければ、妊娠直前に正社員になれるとは思えない。だから育児に関する社会的保護制度の対象外の働き方が大きく増えたことになる。

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