第10回 スルガ銀事件で去来するバブル時代の“総量規制”=浪川攻
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スルガ銀行事件以降、注目度が一段と高まっているのが不動産関連融資だ。シェアハウス投資やアパート建設ローンに関する手続きに不正が蔓延(まんえん)したもので、同銀行は巨額赤字決算に追い込まれた。
こうした事態を踏まえて、金融庁は地域銀行などに「投資用不動産向け融資に関するアンケート」を実施している。その内容は、(1)投資用不動産向け融資の規模、(2)取り組み姿勢、(3)1棟建て(土地・建物双方)物件向け融資の管理体制・融資審査、(4)1棟建て物件向け融資の管理体制として、持ち込み不動産業者の管理、(5)同体制として、顧客説明。(6)同体制として、期中管理、という六つの大項目ごとに、具体的な問いが設定されている。
「債権譲渡の実績」という欄も別途設定され、売却案件ごとに、売却日、売却先、アレンジャー、売却時簿価、売却額、売却方法、融資対象物件を記入するように求めている。
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週刊エコノミスト
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