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スルガ銀行に金融庁処分 追加引当額が焦点 「消滅」シナリオも=山本大輔
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10月5日、金融庁はスルガ銀行に対して、投資用不動産向けの新規融資業務を6カ月間停止するなどの一部業務停止命令を出した。想定された内容ではあるが、厳罰である。
ただ、市場の関心は既に、上期決算前にも発表される業績下方修正に向いている。関係者の予想は二分している。楽観派は「悪材料が出尽くす」(外資系証券アナリスト)、悲観派は「銀行自体が『消滅』する可能性もある」(国内証券アナリスト)と両極端だ。
予想が割れる理由は、いまだに全容が見えない投資用不動産向けローンに対して、いくらの貸し倒れ引当金が必要になるかわからないからだ。第三者委員会の報告書によると投資用不動産向けローンの総額は約1・9兆円。うちシェアハウス関連は約2000億円、前期の決算などで約4分の1は引き当て済みであり、担保価値などを考えると相対的には引き当ては進んでいると言える。
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週刊エコノミスト
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