テクノロジーゲノム編集で食は安全か

種子 バイオメジャーも開発参入=松島三兒

    バイオメジャーの集約化が進んできた(種子+農薬売り上げ推移)
    バイオメジャーの集約化が進んできた(種子+農薬売り上げ推移)

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     ゲノム編集技術を活用した種子ビジネスでは当面、ゲノム編集に特化したバイオベンチャーがけん引役を果たすのは間違いないだろう。同様にベンチャーがけん引したバイオ医薬ビジネスでは、ベンチャーは製薬業界で確固たる地位を占めるまでに成長した。

     しかし、ゲノム編集種子のバイオベンチャーはそう遠くない将来、グローバルな展開を考える段階でバイオメジャーとの連携を視野に入れざるを得なくなる。農業分野でのゲノム編集技術のコントロールを強化したいバイオメジャーが、優良なベンチャーを買収し、技術の囲い込みを図ることは十分に考えられる。

     現状では、米カリフォルニア大学のジェニファー・ダウドナ博士のグループが2012年に発表した画期的なゲノム編集技術「クリスパー・キャス9」以外の手法も含め、バイオベンチャーの開発が先行する。

     米ケイリクストは、クリスパー技術の前に登場していたTALENを用いたゲノム編集により、大豆の全脂肪酸に占めるオレイン酸の割合を80%にまで高めた高オレイン酸大豆を開発し、18年から商用栽培を開始した。同社はこの大豆を搾油し、ヘルシーな食用油として食品加工会社に販売する予定だ。

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