プロ野球「常勝軍団」作りは至難の業=稲水伸行
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安定感と爆発的強さはトレード・オフ
日本のプロ野球界では昨年、フリーエージェント(FA)により広島カープの丸佳浩選手が読売巨人に移籍し、その人的補償で巨人の長野久義選手が広島に移籍して世間をにぎわせた。開幕が約1カ月後に迫ったこの時期、ひいきのチームがある人ならば、一度は「即戦力を外部から取ってくるばかりで若手が伸びない」「もう少し外部の“血”を入れないと……」といった会話をしたことがあるだろう。
経営組織論から見れば、これは「即戦力採用か、若手採用か」という採用戦略の問題である。球団幹部は、チーム成績を上げるように選手の採用を行わなければならないが、現実には選手の補強は簡単ではない。
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週刊エコノミスト
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