教養・歴史書評

中国 「9」の年は歴史を振り返る年=辻康吾

     今年は2019年。「9」のつく年に激動をみせてきた中国近代史を振り返る機会が多くなっている。最後の王朝であった清朝が亡びた1911年の辛亥革命はもちろん重要だが、中国が真の近代化を求めて動き出した五四運動は19年だった。そして中華人民共和国が成立したのは49年、毛沢東の夢に踊らされ、数千万の餓死者が出たのは59年前後の3年、文革発動から3年目の69年には中ソ国境紛争が発生し、文革後の79年には中越戦争、89年に天安門事件、99年には法輪功信者への弾圧、そして09年には新疆ウイグル自治区暴動などである。

     そんな中で『中国与中国人影像』(2015年 広西師大出版社)を手にした。同書は1870年前後、中国各地を旅し、膨大な写真を撮った英国人ジョン・トムソンの『Illustrations of China and Its People』(1874年、ロンドンS. Low, Marston, Low, and Searle)の訳本(徐家寧訳)である。

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