週刊エコノミスト Online学者が斬る・視点争点

逆転の発想で「再配達」を減らす=堀井亮

「置き配」でコストとCO2を削減

 アマゾンや楽天など、オンラインショッピングのおかげで、毎日の暮らしはずいぶん便利になった。近所の店では手に入りにくいようなものでも、スマートフォンかパソコンで注文すれば、翌日か、早ければ当日に配達される。特に、買い物が不便な地方に住む人や、外出が難しい高齢者にとって、その恩恵は計り知れない。もはや、生活インフラの一部になったと言えるだろう。

 しかし、それを支える物流網が悲鳴を上げている。宅配便の取り扱い個数は、2008年度は約32・1億個だったが、17年度には約42・5億個と、10年間で3割以上増加した(図)。しかし、取り扱い個数の約2割が配達先の不在などのため、再配達されている。

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